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【緑繁る鳥越神社】

ここは水彩画家『菅野たみおさん』の絵をもとにして、女性レポーターSORAさんが実際にその場所を訪れて、周辺を紹介するページです。

第7回『食べる・買う・鳥越神社界隈』 2004/9/22
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鳥越の由来……戦で源頼義・義家が隅田川を越えられずにいたとき、一羽の白鳥が飛んできて、川の浅瀬に下り立ち、そこなら川を越えられると示したそうです。無事に軍勢を対岸に渡すことができて、当時この近辺が白鳥村と呼ばれて白鳥神社が山の上にありましたので、そこにお礼の参拝をして、以後その神社は鳥越神社となったとのことです。今回はこの辺りを歩きます。

★本日のメニュー(所要時間・徒歩4時間)
『都営浅草線・大江戸線の蔵前』→『NHK朝ドラ・こころの銭湯<あおば湯>』→『松平西福寺』→『鳥越神社』→『おかず横丁』→『マロニエ通り』→『左衛門橋』→『GODIVA&横山町問屋街』→『浅草橋・東日本橋・馬喰横山町駅』

★出発!
地下鉄は災害のときには怖い気がしますが東京を歩くのにはとっても便利です。今回も使います。『都営大江戸線・浅草線の蔵前駅7番出口出発』。地上に出ましたら右に出て信号を直進します。蔵前橋通りより一本北(浅草寄り)に入った道を西(上野寄り)の方角に歩くことになります。
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まず左手に銭湯が見えてきます。『梅乃湯』さん。少し離れたところから見ると、屋根が三重に見えています。朱塗りで目立ちます。お寺のようにも見えます。この銭湯にははNHKの朝ドラの<こころ>の舞台で『あおば湯』として撮影に使われたと、断り書きがぶら下がっています。
今回も同行三人旅になりましたが、カメラマンAさんも画家のたみおさんもSORAも銭湯の断り書きに「へぇー」と小さな感嘆詞三つで終わり。だって朝ドラを見ていないから分からない。見ていた人は「ああ〜ここここ!」と感嘆詞がいっぱいになるかもしれませんね。
この銭湯の前の通りを入っていくと左手に松平西福寺が見えてきます。散歩の絵っせんすに行くときはあらかじめネットで下調べをしてからいくのですが、そこには浮世絵師、勝川春章(葛飾北斎の師匠)と彰義隊(百三十二名)の墓があると出ていたので、期待があったのです。でも、ここでも「へぇー」って小さな感嘆詞のみでした。浮世絵師、勝川春章のお墓はありましたが特に目立つ案内板もなく……それに彰義隊のお墓は確か上野公園にある??……、目の前を横切られたお寺の方も私たちをチラリと見られただけ。ネットからの想像では、もう少し"見せる"意識のあるお寺さんかなぁと思いましたが、ちょっとがっかり。松平家ゆかりの葵の御紋が金ぴかに輝いていました。

★鳥越神社
銭湯の『梅乃湯』さんに戻って右(西)へ。信号を一つ越えた先の二つ目の路地を左に。今回のトップページの絵の「鳥越神社」です。
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絵は神社の前の蔵前通りをはさんでちょっと遠景から描かれています。ここに東京唯一と言われる千貫神輿が担ぎ手200人余りと威勢良く入ってくるんですね。驚きです。狭いです。掛け声はソオィヤソオィヤ!でしょうか。「鳥居の下をどうやって回りこむんだろう、提灯もたくさん付いているんだよね」「小さくて困難な場所だから、一致団結!だから盛り上がるんだろうね」。
先々回から表題の絵のみでなく、散歩の途中の挿絵も引き受けてくださっている画家のたみおさんに今回も同行していただきました。そしてたみおさんは珍しく饒舌。「ソオィヤソオィヤ!ってね、中腰のガニ股でね、足踏みしながらゆっくり担ぐんだよね。深川の神輿は長い道中、一日がかりで担ぐから、ワッショイワッショイ!♪ってね。深川は駕篭かきのように神輿を運ぶんだよ(笑)。花棒担ぐときはたまらないネェ」。鳥越神社の祭りを見たことがない三人は、自分たちの地元の深川水掛祭りの話でしばらく神輿談義。
鳥越神社の境内には大きな銀杏の木がたくさん。良く見ると熟す時期を待ってぶらさがっている鈴なりの蒼い銀杏が見えます。銀杏の好きなSORA、ちょっと目が光ります。銀杏は角をトンカチでコツンとたたいてヒビを入れてから、銀行の封筒に入れて(銀行に置いてある封筒をもらってくる。三菱BANKがいいですよ、安定して←冗談)レンジでチ―ンすると簡単に食べられます。
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琥珀色の実にお塩を少しつまんで、人差し指と親指でもみながらちょっと振りかけて。う〜んたまんない。

★おかず横丁に
鳥越神社の裏側からさらに西のほうに行くと、5分ほどで『おかず横丁』の入り口になります。おかず横丁の裏側は二本くらい細い路地が東西に平行してあり、その間を細く短い路地が幾本も渡っています。このあたりは家内手工業の盛んな場所で、帽子屋さん、穴かがり屋さんが多いです。『庇護鞄・嚢合資会社』なんて今では余り見られない漢字を連ねたガラス戸も残っています。彫刻工房というお店もあります。江戸文字で書かれた苗字の木札。象牙や純金の札も作るそうで、桐の木札で9,000円くらいだそうです。携帯のストラップや根付に。
何気ない一軒家だけれども黒豆・心太屋さんもあります。心太、シンタじゃないですよ。トコロテンです。7月21日から9月11日まではお休み、日・月・木が定休日!という看板が出ています。心太の出番は夏なのに不思議。鳥越一丁目29番地の角地にありました。
心太は一般には酢醤油でいただきますが、中には黒蜜・黄な粉でくずきりのように食べる地方もあるそうですね。酢醤油にわさびがいいなぁ。私。
さてさて、おかずおかず夕餉のおかず。おかず横丁はテレビにもちょくちょく紹介されています。せまい一本道の商店街です。街灯も古典的でその上の飾りがお魚や茄子、包丁まな板が付いているおかず横丁らしいオブジェ。その街灯の立ち姿がなかなか素敵なのに、さらにそれにセルロイドの安っぽい花がしなだれるようにたくさん刺してあって、景観を台無しにしている気がします。惜しいなぁ。レトロ調の家もたくさん並んでいて、おかずだけでなく町並みを見て歩いても楽しいところなのに。

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